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「さて、じゃあ俺らは2階に行くか」
「はい」
生徒が鉱石を取っていったのを確認して、ジクスとティーナは2階に跳躍して上がった。
1階と2階の高低差は8メートルはあり、それを2人が軽々と上がったのを見た生徒は呆然としている。
「ほら、早く造れ! 造り終わったら魔法の練習だぞ!」
ジクスが言うと、生徒はグループで1人ずつ鉱石に魔力を流し始め、あちこちで魔鋼の名前や能力を話す声が聞こえ始めた。
鉱石は武器になった直後、流し込んだ魔力を介して製造者の脳に直接名前と能力の情報を送る。
そのため生徒に名前を考えて悩む者はおらず、魔鋼を造るのにはほとんど時間がかからないので、それから数分で全員が魔鋼を造り終えた。
「ジクス、魔法の練習と言いましたが、教えられますか?」
「まあ、コツくらいならな。俺らのブレスと人間の魔法は、魔力を収束させるってことだけは共通してるから」
「たしかにその一点は共通してますが、量が桁違いですよ?」
「そりゃそうだが、だからって教えられないわけじゃねえだろ?」
生徒が集まり始めたため、ジクスはそう返して2階から飛び降り、ティーナは小さくため息を吐いてその跡を追った。
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