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「ねえレミア、下級魔法はどれくらいできるの?」
「どれくらい?」
「可愛い……じゃなかった。成功させられるの?」
「うん」
サラが魔法の練習を始めないレミアに質問すると、レミアは小さく首を傾げる。
サラはそれを見て意図したものとは違う言葉を発し、先程の質問をわかりやすく言い換えた。
レミアはその質問に頷き、その反応にサラ達は驚きを隠せなかった。
「レミアちゃんはもう魔法使えるの!?」
「ちゃんはいらない。使える」
「むっ、まさかそっちを先に答えるとはね! よっし、じゃあこれからはミィって呼ぶよ!」
レミアがサーシャの質問に答えると、サーシャは先程の驚きが無かったかのように名前について話す。
そのテンションは相変わらず高く、最後は腰に手を当ててレミアを指差しながら言った。
「それでいい」
「いやいや、呼び方とか今はどうでもいいの! あ、私はミィちゃんって呼ぶね」
「ん」
「結局呼び方じゃない! 魔法はどうしたのよ!!」
メリカの言葉にレミアが頷いた直後、サラの声が訓練場に響いた。
話しの内容が本来のものには掠りもしないことに、サラはほんの少しだけ頭が痛くなった気がした。
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