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また兄貴か…
そうこの男こそ翔の兄貴である小林大和(こばやしやまと)。
大和は翔とは違い運動神経が良く(翔は運動神経は悪くない。ただ球技が出来ないだけである。)スポーツなら何でもできる。
翔は常に、
兄貴は天才だ!
正直兄貴は何もかもすごくて
頭も良くてスポーツ万能で…
みんなに人気があってかっこよくて…
そんな兄貴は憧れだった!
兄貴みたいになりたかった!
と考えていた。
そして部屋に戻り着替えて何もせずに晩ご飯を食べてお風呂に入り寝る。
これがいつもの日課である。
「翔~高校入ったら何部入んの?」食事の時に大和が聞いてみる。
「正直…野球はやめるかも。というよりも部活自体…」
自然と翔の声は小さくなる。
ずっとベンチだった…
試合に出たい!
何度も思っていた…
それなのに兄貴は一年の時からレギュラーであり
常にみんな兄貴に期待していた
だから弟である俺が入ると何から何まで比較されて…
もう嫌だ…
このような思いをするのなら…
「そっか~…無理すんなよ…」
翔の気持ちを知った大和の声は寂しそうだった…
「うん…。ごめんな兄貴。」
俺は申し訳なさそうに言う。
だが、
「そういえば…」
何かを思い出したようで大和が話しだす。
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