「異世界? ああ…そう…」

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少しだけこの残骸の元の形について考えていた零滋だったが面倒になったのか他のことに思考を移す。 (姿はないが目覚ましの音は聞こえた。外を見るかぎりだいたい7時~8時くらいだろう。しかし今日は何故早く起きようとしたんだ?) 中学も卒業し、所謂春休みを堪能していた零滋にとってこの時間に起きるのは充分早起きに該当した。 そして思考を巡らせること30分、ようやく結論にたどりついた。 「あ…今日俺入学式だ」 遅刻確定なのにまったく焦りなど感じさせない口調で言う。まあ時計は壊れているので遅刻などわからないのだが。自業自得だが。
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