少女との出会い

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-神奈川県千種市湯浅町 日本で第二の都道府県とも言えど、中心より離れてしまえば大都会とのイメージからは大きく外れ、高さ何十mというビル群など形すら見えない。 かといって大型スーパーやカラオケボックス、ゲームセンターなどもないことはなく、地方の過疎地と比べてしまえば格段と都会ともいえる。 要は都会と田舎の中間といったような町というわけだ。 その町の南側には町全体を見渡すことのできる丘がある。 そこには一人の少女が町を見渡しながらたたずんでいた。 女性としては少し高めな身長にスラッとした腰まで伸びる黒い髪と大きな目が特徴的であり、整った顔立ちをした美少女であった。 年齢は高校生ほどと見ることができるが、平日の昼間でありながら私服を着ていた。 その大きな瞳には何かが写っているわけでもなく、ただ一言少女は呟いた。 「…安倍仁義〈ひとよし〉」
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