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役の行者が前鬼におっしゃった。
「夕餉に鰍を食べたんだが、うまかったぞ」
前鬼は、その途端に、かじか が食べたくて、たまらなくなった。でも鰍が何なのか よくわからない。食いたくて、食いたくて、たまらない。何を食っても、かじかー、かじかーと、思いを募らせていた。
役の行者のお使いの帰り、笠山の峠道に差しかかった所、たわわに旨そうな実をつけた、木があった。一つ取って、食べてみた。これが旨い!うまい、うまい、と喜んで ほうばった。たっぷり旨い実を食べて すっかり満足した前鬼は、そうか、この実が かじかなんだと思った。(実は、桃であったのだが。)
とにかく、前鬼の念願は叶い、満腹になった事だし!
めでたし☆めでたし
とっつぱれ
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