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ある夫妻に子供が産まれた。なかなか子供ができず、半ばあきらめていたころに授かった子供であるから、同居する祖父母ともども大変よろこんだ。
それこそ目に入れても痛くないほどに。
平和な郊外の住宅地。隣の家の夫妻とも折り合い良く、なんの問題もない幸せな家庭に見えた。
しかし、産まれてきた子供は悪魔に魅入られた、呪われた子供だった。
誰かが、子供を授かることを悪魔に願ったのかもしれない。
その呪いの力は子供が言葉を発すると如実に現れた。
子供が初めてしゃべった言葉は、おじいさんだった。
まあ、つたない赤子言葉だったが、呼ばれた祖父は大変はしゃぎよろこんだ。
しかし、次の日祖父は急な心臓発作で他界する。
前日まで健康だったので家族は大変驚き悲しんだ。
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