呪われた子供

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葬儀を済ませてしばらく、今度はおばあさんと子供がしゃべった。 案の定、翌日祖母は心臓発作で帰らぬ人となる。 子供は、葬儀に訪れた叔母をおばさんとよび、叔母は祖母の葬儀の翌日に心臓発作で亡くなった。 三度続けば偶然と笑うことも出来なくなり夫妻は子供を恐れるようになる。 いずれ彼らも名前を呼ばれるだろう。妻は半ばノイローゼになり、夫はただただうろたえた。 仲の良い隣の夫妻にも相談したが、実際子供がしゃべったのを聞いたわけでもない。相次いで親類を亡くしたことをなぐさめるも、本気にはしなかった。 そして、ついに子供はお父さん、と言葉を発した。 夫は恐れおののき、神に祈る。 そして翌日。 隣の家の夫が心臓発作で亡くなった。
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