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「まったく素晴らしいじゃないか。これは人類にとっての大発明だ。なにか副作用があったりするのかね」
高官の問いにも主任の自信は揺るがない。
「その点も大丈夫です。すでに人体実験もすませてあります」
「なんだって?」
「私にバクテリアを移植したんです。これで私にはどんな毒も効果がありません」
そう言って主任研究員は小さな小瓶とマウスを用意した。
小瓶にスポイトを差し、マウスの餌に一滴たらす。
「猛毒です。致死量は数ミリグラム。体の小さなマウスならひとたまりもありません」
毒を含んだエサをマウスに与える。ひとくちかじったマウスは次の瞬間、ぱたりと倒れて動かなくなった。
このとおり、と前置きして、主任は毒の小瓶に口をつける。ぐいぐいと飲み干した。
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