一章

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それから10年。 高校という名の人生分岐点で俺は都会に来た。 あの約束の有効期限が切れていないなら俺は約束を守ったということか。いや、あのときの「大人」は成人を指すのか、はたまた身体の成長を指すものなのか…まさか経験の数だったり? 事によっては約束違反になるな。 むむむぅと唸りながら歩いていると目の前に辺りをキョロキョロと…いや、明らかに迷ったか誰かとはぐれたかした顔だからオドオドか…。 そんなオドオドとした同い年くらいの女の子が偶然にも俺の通う学校の制服を着ているではないか! こんな入学式の朝に自分と同じ学校の女生徒がオドオド、キョロキョロ、アセアセと三大迷子のシチュエーション吹き出しを見せつけられたならそれは間違いなく彼女が新入生でかつ俺と同じ学校で更に登校途中に迷子とギャルゲーでも滅多にお目にかかれない登校イベントフラグ! ゲームならばここで選択肢がでるであろう。
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