両親。

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「先生…、娘が、どうかしましたか?」 涼花の父親は、身をかがめて尋ねた。 「…うちの涼花は、来週には退院できるって、先生この間おっしゃってましたよね?」 「いや、それが…。」 「二学期が、始まるんですよ。」 赤木の言葉を遮って、涼花の母親が話し始めた。 「…退院は、夏休み中にして欲しいんです。転校そうそう不登校なんて、体裁悪いですから。」 …母親はそう言うと、深いため息をついた。
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