退院。

10/14
前へ
/510ページ
次へ
「ううん、なんでもない…。」 そう答えながらも、私は身体の震えが止まらなかった。 「そう?…もうすぐ軽く昼食にするわね。」 お母さんは、私の様子には気付かない。 バタン。 ドアを閉めると、そのままキッチンに行ってしまった。 ………変わらない、部屋。 変わらない…………。 麻美が、どこまでも私を、逃がすまいとしているようだった……………。
/510ページ

最初のコメントを投稿しよう!

446人が本棚に入れています
本棚に追加