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「「帰れ」」
ハモった。
「んな冷たいこと言わないでさ、オレたちと遊ぼうよ」
まだニヤニヤしてやがる。気持ち悪くなって思わずあたしは思いっきり睨みつけてしまった。まぁ、普段から目付きは悪いから変わんないだろうけどさ。
「ていうか、オレたちって…」
いつの間にか、一人だった筈の男の周り…というか、あたしと唯香を囲むようにして、合計4人の男が現れていた。
いやぁ、どいつもこいつもチャラいだけで、どうしようもなく喧嘩が弱そうにしか見えやしない。こいつらなら適当に人目のつかないとこにでも連れてって、瞬殺できそう。
でも、今日はもう面倒だしな…。
「いいから来いよ。こんな遊びしてないで、もっといいことして遊ぼうや」
リーダーっぽいのが話し掛けてきたんだけど…ビビらそうとして命令されても、微塵も怖くない。
メリケン付けた連中に羽交い締めにされた時を越える恐怖はそうそうないだろうからさ。
「だから、帰れ。気分悪いから」
「あぁ?調子乗ってんじゃ」
「うっさいんじゃ、ぼけーーー!!!」
唯香がリーダーっぽい奴に怒号と共にアッパーをかました。
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