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「あーぁ…」
アッパーをくらった男は、きっと何も理解できていないんだろうなー。もう気絶してるんだから、そう言うのは関係ないんだろうけどさ。
「あんたらのせいで…レイにゃんが…あたしの藤崎鈴華が…」
「もうただのあたしだ!」
そんなツッコミを、唯香は聞こえていないご様子で、何故か無言で自分の財布を突きだしてきた。うわ、小銭しか入ってないし。
でもあたしよりは持ってるかな。
とりあえず喧嘩腰でこの状況でお金を突き出されたということが示すものは…。
「なんか美味しいものでも食べてくればいいの?」
「先輩、面白くないです」
…あれ?なんだか目の前が霞んできた。
泣いてんのかな…。いや、あたしに限ってそんなことあるのかな…。
「泣いてる鈴華先輩も萌えますけど、とりあえず今はわたしのお金を使って、奴を捕まえてください」
「泣いてないもん…」
とりあえず暇になりそうだから、あたしは財布を受け取って生まれて初めてのユーフォーキャッチャーに挑戦する羽目になった。
さて…鈴華にゃんを捕まえよう。
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