第1章~再び、始まり~

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そう言ってオデッセル先生は手を差し延べた。ぼくはその右手を素直に握った。 「こちらこそ、よろしくお願いします」 ぼくはなるべくにこやかに言った。ひきつってないか心配だ。 「そんなに堅くならなくて、いいよ。リラックスして」 「えっ?あっ、はい……!」 ぼくは普通に言ったつもりだったが、やっぱりひきつっていたみたいだ。 「教室に案内するよ」 教室に行く途中、学校を少しだけ案内してもらった。 一階は職員室と校長室と一年生の教室と玄関。二階は二年生と三年生と四年生の教室。三階は五年生と六年生の教室。四階は七年生の教室。 三階に着いた。 「ダリー君。ここが君の新しい教室だよ」 『1年3組』教室のドアにはそう書いてあった。新しい教室……ね。ブライトネス先生は面白い表現をしてくれるな。 「新しい教室……」
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