第1章~再び、始まり~

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「えっ!!そうなの?!」 ぼくは思わず聞き返した。 「そう。あたしはシモン・ルドーラー。自己紹介が遅れたわね」 どうらやシモンはぼくに気がないようだ。やっと、ましな友達ができる。これで安心出来そうだ。 「よろしくね、シモン」 ぼくはシモンの両手を握って言った。 「ええ、ダリー!」 ぼくとシモンは素早く別々に教室に戻った。ベルがいなくて残念だという思いでいっぱいだった。 早く学校から離れてベルに会いたかった。 授業にはあまり身が入らなかった。それでもなるべく先生の話は聞いた。 ぼくの心は晴れなかった。ずっともやもやしてた。それから、苛立ち……。ベルはどんな子だろう? 「んー?」 ぼくの推測だと、大人しそうな子だと思う。 シモンがベルもぼくと同じだったと言っていた。同じ思いをしているならわかるはずだ。
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