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「えっ!!そうなの?!」
ぼくは思わず聞き返した。
「そう。あたしはシモン・ルドーラー。自己紹介が遅れたわね」
どうらやシモンはぼくに気がないようだ。やっと、ましな友達ができる。これで安心出来そうだ。
「よろしくね、シモン」
ぼくはシモンの両手を握って言った。
「ええ、ダリー!」
ぼくとシモンは素早く別々に教室に戻った。ベルがいなくて残念だという思いでいっぱいだった。
早く学校から離れてベルに会いたかった。
授業にはあまり身が入らなかった。それでもなるべく先生の話は聞いた。
ぼくの心は晴れなかった。ずっともやもやしてた。それから、苛立ち……。ベルはどんな子だろう?
「んー?」
ぼくの推測だと、大人しそうな子だと思う。
シモンがベルもぼくと同じだったと言っていた。同じ思いをしているならわかるはずだ。
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