1人が本棚に入れています
本棚に追加
安らかに眠る男の前で、私は恐怖感が蘇り、血の気が引いてガクガクと震えた。
冷汗が止まらない。
『どうしたの?』
少女が心配そうに声を掛けてくる。
「ぁぁ…私は……死んだ…じゃあ何でここにいるの……私はなに…ここはなに…」
よく考えてみれば、ここは夢にしては現実感があるけど、現実にしては不可解だ…。
ここはあの世?
『お姉ちゃん、心配することないんだよ』
そっと少女は私の背後から、肩から優しく手を回して寄り掛かってきた。
怯える私の身体に、優しい温もりが伝わってきた。
ドクンッ―――
最初のコメントを投稿しよう!