第1章~復讐の決意~

5/31
前へ
/369ページ
次へ
それにそんな暇はない。これから先のことを、先の先まで考えなければ。 「……またよ。あのゴッドラ……汚らしい!」 女共だ。 みんな嫌ってる。 今からおれの先読み能力を鍛えておこう。 後になって、やろうと思ってもできないだろうからな。逃げることかごまかすことで精一杯で……。 今はそれ以外、考えない方がいいな。 おれはあいつらに復讐出来ればいい。あの忌ま忌ましい馬鹿な奴等を……。 「……ッ!!」 腹が立ち過ぎて、震えてくる。手に爪のあとが出来て、唇から少し血がにじんできた。しっかりと計画を先の先まで練らなければいけない……。 おれはいつもながら弱い奴を演じた。家で演じるより、簡単なもんだ。 おれはまた泣きながら帰った。泣きながらと言っても、表だけの演技だ。目薬っぽい入れ物に水を入れて、持ち歩いてる。それがなくても、泣ける事はある。
/369ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加