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『待って!!待って由香里!!』
『恵理子・・・』
何処から聞いたのかも考える時間もなく暇もなく恵理子が聞いてきた。
『由香里、あんた引っ越すって本当?』
いきなり言われ、少し動揺したが少し間を開けて言った。
『うん、黙っててゴメンね・・・』
『そんな・・・・』
恵理子が目に涙を溜めながら言った。
『そっかぁ、じゃあ引越したところでも頑張ってね!』
『バイバイ由香里・・』
そう言って恵理子は全速力で走って行った。
そう、もう恵理子と学校へ行くことも、笑い合う事も出来ないと思うと自然と涙がこぼれてきた。
『あはは、私何やってんだろう。おかしくて笑っちゃうわ・・・』
そんな事をいいつつ涙を流していた。
もう見えない恵理子に言った。
『恵理子、バイバイ!会えなくなるけどずっと友達だからね!!!』
そして手を振ったところで、トラックが走り出した。
トラックのなかで、また小さくポツリと言った。
『バイバイ、恵理子、千夏。』
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