あなたがいて幸せだった

あの頃

あの頃はまだこんな事になるとはまったく思ってもいなかった。

『ほら、由香里遅いよ！遅刻しちゃうから早く！！！』

親友の恵理子が言っている。

恵理子とは幼なじみだ。

腕時計を見る。

８時55分・・・

《あと５分で遅刻しちゃう》

職員室の前を全速力で走る。

髪は二人ともグシャグシャで、教室に着いた。

腕時計を見る・・

８時５８分ギリギリ遅刻しなずにすんだ。