1888人が本棚に入れています
本棚に追加
/92ページ
こんなに泣いたり怒ったりした事は無い。
両親が居なくなって、悲し過ぎて涙も出なかった。
どう泣いたら良いのか、幼い小町が迷う程、両親の死は強い衝撃だったのだ。
我が儘な紅に拾われ、腹の立つ出来事ばかりだったのに、小町は怒る気にさえならなかった。
だが、ウーラには何故出来てしまうんだろう。
今までの鬱憤を晴らす様に、小町は一晩中泣いて怒鳴った。
ウーラは小町をなだめになだめ、二人は疲れ果てたのか、朝日が昇る頃に眠ってしまった。
温い床の上で、身を寄せ合って眠った。
最初のコメントを投稿しよう!