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寝室にあった沢山の本の謎。 一人でこの孤島に住む理由。 ウーラの事が少しずつ解ってきた。 …のは良いが、来週には定期船がやって来る。 「これがヴォイニック写本の写真だ。未だ解読されてない部分が多い。幾つかの植物はヨーロッパに生息している物だが…記された文字の解読はまだ誰も出来てないんだ」 ベッドに散らかる様々な写真や文献。 ウーラは本当に楽しそうだ。 まるで子供の様にはしゃいでいる。 「水晶骸骨は捏造された物ではないかと言われている。だが、断定された訳じゃない。様々な分野の学者達が、議論しながら謎解きをしていくのさ」 ウーラの輝く瞳に、小町はクスクスと笑う。 ベッドの上で、二人は寄り添いながら、色々な話しをする。 と云っても、ウーラの独壇場だが。 「…小町…楽しいか?」 少し陰った表情で、小町の顔を覗き込んだウーラに小首を傾げた。 「…?何でですか?楽しいですよ?ウーラさんのお話も、ウーラさんも。何か…本当に好きなんだなぁって」 小町が微笑むと、ウーラは顔を背ける。 「そっ…そうか…良かった…。いや…良くない…」 「私…失礼な事言いました?」 逆に小町がウーラの顔を覗く。 「…ウーラさん?」 「…お…お前の趣味は何だ!?」 ……? 無理矢理はぐらかして、ウーラは訊ねる。 すると次は、小町の表情が暗くなった。 「趣味とか…無いです…」 「…無い…のか?」 「だって、私は猪鹿家にお仕えする使用人ですから……趣味なんて暇…無かったんですよ…」
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