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「夏香、屋上行かね?」
騒がしい教室はどうも落ち着かない。
静かな所で2人で話したかった。
「うん、いいよ!」
俺はデートにも、帰るのも滅多に誘わないから夏香は嬉しそうだった。
「工藤くんから
誘うなんて珍しい!」
夏香は嬉しそうに階段を上る。
俺は少し笑って夏香の後を追うように階段を上った。
屋上のドアを開けると、一気に涼しい風が襲ってきた。
「工藤くんもうすぐ
野球の大会だね!」
夏香はそう言ってしゃがみ込んだ。
「覚えてたんだ。」
「もちろん!」
「野球のルール
わかんないのに?」
「うるさいー。」
そう言って俺の背中を軽く叩いた。
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