温もり

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温もり

 温かいなぁそれが最初に感じたこと、何時からだろうこの温かさを忘れてしまうほどだから随分前からなんだろうけど決して一人でずっといたわけではない。 それなのにこんなにも肌は人の体温に飢え、涸れていたところに潤いを求めるよう今感じてる温かさにしがみついている (……あったかい…) 「…………悠斗…」 声を出して言えば感じてる温もりが少し動く 「どうしたの隼人」 優しく頭を撫でてくれる悠斗に隼人は目を細めながら 「そう言えば久しぶりだね隼人とこうして過ごすの」 「……うん…」 小さく頷く隼人の灰色の髪の毛を撫でてくる悠斗は嬉しそうに笑って 「今日はまだ平和な日だね…来栖君も寝てるからね」 少し表情が固い悠斗、確かに来栖が起きていればこんな静かな時間は過ごせないであろう。 だって来栖は起きていれば実験と称しこちらを巻き込むから大変なんだ、逃げるのも一苦労、で毎回健哉が犠牲になります。 ご愁傷様といったところだ。 「僕はこの時間が好きだなぁ」 「…俺も…だけど…」 隼人はそう言って悠斗の左手をとる、悠斗はそれを見つめて 「お揃いの…でも忌まわしい印」 昔の嫌な時代の証、人を消してきた印で外すことができないもの 「…俺は…別に…気にしない」 「…ん…そうだね今が楽しいものね」 「ん…」 そういって悠斗が隼人の肩に頭を置く、隼人は悠斗から伝わる温かさに嬉しさを感じる。 昔が冷たかったから今のこの温かさが本当幸福で何時まで続くかわからないけれど続くところまで続けばいい、継続させてみせる。 そう考えるしかなかったし実行しよう、隼人は伝わるものを感じてそう胸に誓った。 END
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