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「そうだ…実は湊君に聞いて欲しいことがあるんですよ」
「ん?何?」
朋樹は目の前にある自分の飲み物のストローをクルクル回しながら真剣な顔で俺を見てきた
「少し長くなりますが…いいでしょうか?」
「うん。まだ時間あるし大丈夫だよ」
「ありがとうございます。では…これはまだ私が5歳の時なんですが…
小さい頃の私は引っ込み思案の性格からか、いじめっ子から標的の的になっていたんですよ
そんなある時、親が再婚した
私には新しくお義兄さんという存在ができたんです
最初は人見知りのせいで私は避けていたんですよ
家でもイジメられちゃ生きていけないと思って
でも、お義兄さんは私が避けているのか知ってか知らずか、優しく毎日毎日話しかけてくれたんです
この人に惹かれるのにそう時間はかからなくて
これが私の初恋だった
しかし、イジメの事は言えなかった
イジメられるような自分が情けなくて恥ずかしくて
もし知られたら嫌われてしまうと思ってしまってー」
「朋樹…」
俺が声をかけると朋樹は聞いて下さいと言ってるように見つめてきた
「…。」
「しかしある日…」
。
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