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黒田 草視点
俺には大切な人がいる
いきなり何言ってるんだと思ってるだろうが…
兎に角、命をかえてでも守りたい存在がいるんだ
そいつと初めて会ったのはつい最近の事なんだが、、
いきなり元同級生の友達から電話がかかってきたんだ
「お~お久しぶり」
『久しぶりです。』
「どうしたんだよいきなり」
『あの…突然なんですがー…』
その時の事は今でもはっきりと覚えてる
だって、あの会話がコイツ杉浦 香と話した最後の会話で、俺の大切な人と出会えた会話だったんだから
でも、まさか、それの次の日に香が死んだニュースを見るとは思わなかった…
最初の頃のその子は人生が終わったような顔をしていた
二言目には僕は死ななきゃいけない 生きてちゃいけない
という言葉だった
しかし、
筑音…は
やっと。やっと。
生きていくと決意してくれたのに
どうしてあの時、俺をかばってお前は車にひかれてしまったんだろう
筑音の笑顔
筑音の可愛い声
見たい
聞きたい
お前はいつ目覚めるんだろうか?
俺はいつまでも待つよ
赤いアネモネの花を持って
でも、できれば俺がしわくちゃになる前に目覚めて欲しい
カッコイい姿でお前に伝えたいことがあるから
赤いアネモネの花言葉は『君を愛す』
。
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