No.7

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キッチンの扉の前に来ると 「………。」 扉の隙間から兄貴がイスに座って悲しそうな顔をしているのが見えた 「まるで迷子になった子犬のような顔じゃないかよ兄貴」 俺はそれを見てつい小さい声で言った 兄貴は昔からなんでも一人で抱え込んでしまうクセがあるんだ 「でも…そんな兄貴を俺はなんにもできない」 兄貴がなんでも話せる人が現れてくれる事を俺は今一番願っているよ 俺はそう思い キッチンには行かず自分の部屋に戻った 。
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