No.9 後半

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「兄貴がどうしたんですか?」 「記憶喪失になっているのだよ」 「えっ…」 記憶喪失って… 記憶がなくなった やつの状態を言うんだよね えっ兄貴が… 記憶がなくなった 「そんな…冗談ですよね」 俺がそう言うと医者は悲しい顔で下を向いた そんなまさか… 「兄貴…」 俺は兄貴に近づいた 「兄貴。俺の事覚えてるよね?兄貴の弟の湊だよ」 兄貴はこっちを向いた ほらやっぱり覚えてるんじゃん やっぱり冗談だったんだ医者も悪い人だな 「お前…誰だ?」 「何言ってんだよ兄貴。 あっ!わかった兄貴怒ってるんでしょ。俺が学校で寝てて帰るの遅かったから」 兄貴の顔を見ると無表情なまま俺を見ていた 「もう。兄貴は強情だな今月全部料理当番やるからさ機嫌なおして」 俺がそういうと生徒会長さんが近づいてきた 「こっち行こう天川」 俺はそれを無視した 「お願いだよ。記憶喪失なんて冗談って言ってよそんでいつもみたいに頭撫でてよ」 すると兄貴は口を開いた 「おい。」 兄貴!やっぱり記憶喪失じゃないんだ 「あっにき… 「こいつ誰?俺眠いんだけど。こいつどかして」 「あぁすまなかった」 兄貴。俺だよ本当に忘れちゃったの 俺は生徒会長さんに腕を引っ張られて病室を出た 。
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