王子様と王子様の薔薇の花

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成長の早い王子様の薔薇の花。 垣根となりその枝葉を広げても、薔薇も気高さは変わりなく大きさも揃ってます。 先の王様は、このままだとケンゴの王様の冒険の話の、茨の国みたいになるのではないかと笑いました そして 近隣諸国で噂となった話を思い出し、まさかな。と呟きました。 「王子は父様から、こんなお伽話を聞いた事はあるかな? 気高き魔女の龍が守る茨の国は、その龍を操る気高くも傲慢な魔女が呪いを掛けた。 どうやらそこのお姫様が原因だったらしいのじゃ 非常に美しいお姫様で、一目見ようと勇者や騒ぎの好きな若者、果ては盗賊などが茨の国の中に入ろうと挑んだのじゃが‥」 「国は龍が守っているんですね。 でも、国の中の人はどうしているのかしら。 茨が国を覆って、作物は採れないですよね? 困ってないのかしら」 先の王様は、王子様が話に引き込まれて、小首を傾げて一生懸命考える姿が愛おしくて堪りません。 「傲慢な魔女の呪いと言ったじゃろう。 茨の花が時を止める魔法の薫りを持っているとか、 石の様に固められているなど、色んな説が有る。 100年も昔の話だし、実際に見た者は居ないのでな。」 「でも 本当に有るのですよね 父様も見た。 ぼくも見たい‥」 王子様はある事を思い浮かべてましたが、先の王様はそれに気付けませんでした    
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