初タバコ

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~タバコ~ 俺の中ではとても悪いもの。 すごく害のあるもの。 種類によっては勃たなくなるとさえ聞いた事ある。 まぁ、まどかの場合はアレ付いてないからいいかな。 ……。 そうじゃない!! まぁ、いきなり全否定もなんだし。 とりあえず様子を見よう。 慣れた手つきで新しいタバコを開けて 一本だけタバコを逆さにして入れて それ以外のタバコ一本を口にくわえて火をつける。 スー、スパー 美味そうにタバコを吸い始めるまどか。 その姿が妙に色っぽい。 思わず見とれてしまう。 「どうしたの?」 「い、いや」 急に言われて戸惑ってしまう。 「私に見とれてるのかと思った」 ビンゴですけど。 「ち、ちげぇよ。タバコってうまいのかなぁ?って思っただけだよ」 「ふふっ、吸ってみる?」 そう言って自分のくわえているタバコを俺に差し出す。 「いや、俺未成年だしさぁ……」 「いいじゃない。ほら」 「いやいや、いいって」 「それとも何?私と間接キスするのがヤなの?」 そうじゃない!! 恥ずかしいんだ!! ……じゃなくて。 まぁ、そこまで言うなら吸ってやる。 「バーカ、ちげぇよ。貸してみ!」 「はい、肺に入れるんだよ」 ニヤニヤしながらタバコを渡される。 「よしっ!」 気合いを入れて本気吸い!! スゥゥゥゥ 「……うっ。ゴフッ!ゴホッゴホッ!!」 む、むせた。 コイツ、こんなキツいの吸ってるのか? 「あっはっはっはっは!!」 まどかが大爆笑している。 「ゴホッゴホッ。な、何が、可笑しいんだよ?」 「ゴメンゴメン。そんなに一気に吸ったらそりゃむせるよ~。プププッ」 まだ笑ってやがる。 む、ムカつく…… 「それは早く言えよ!」 「だっ、だってやると思ったし。プフッ」 気合いを入れて挑んだ間接キスは むせた上に大爆笑された。 「……ププッ」 …… …… ……キレそうだけど。
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