追憶・高3 5月

2/3
前へ
/33ページ
次へ
いたいた。本当に廊下に児島さんがいた。 やっぱり、可愛いなぁ。 ドキドキするなぁ。 告白じゃないけどね! 「ごめん、待った?」 「ううん、大丈夫。あっはじめまして。私、A組の児島 京子です」 「あ、はい。F組の鈴木将太です。よろしく」 「うん、よろしく」 知ってるっつーの。可愛い子はチェック済み。 てか、自己紹介からって、どんだけ真面目だよ。 まぁ、可愛いからいっか。 「で、どうしたの?」 「あ、うん。楠木さんの事なんだけど……」 「楠木って、楠木まどか?」 「そうそう。鈴木君って、まどかの家の近くに住んでるんだよね?」 「そうだけど……。楠木がどうかしたの?」 「まどかにこのプリントとノート渡してもらえるかな?私、この後部活で遅くなっちゃうから」 「ああ、構わないよ。今日、楠木休みなの?」 「うん。最近まどか休みがちで……。心配なんだよね」 「そっか、わかった。渡しとくよ」 「よかった、ありがとう。じゃあ私部活行くから。またね」 「うん、また」 あぁ可愛いなぁ、児島さん。 あの子の頼みなら受けちゃうよなぁ……。 てか、ただのパシリじゃねぇか! ま、可愛いからいっか。 「よぅ、パシリ」 「うるせぇぞ、チビ!」
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

58人が本棚に入れています
本棚に追加