三章 優等生は毒舌少女!?

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「それじゃあ次は……風紀委員やりたい人ー?」  風紀委員……か。  図書委員に立候補するつもりだったから考えてもみなかったけど、姉ちゃんと蓮先輩が卒業して、望さんが生徒会長になってしまった今、学園の治安はもの凄く低下しているのではないだろうか。  自惚れではないが、同じ写真部に入っているおかげか、最近は望さんや比泉の行動パターンがある程度読めるようになってきた。  姉ちゃんの代わり……というわけではないが、望さんや比泉に敵対するってのもなかなか楽しそうではある。  見た感じ自ら風紀委員に立候補しようとする者も見当たらないし……うん、やってみるかな。 「はい。俺やります」 「ホント? じゃあ新山君にお願いしちゃおうかな。後一人、誰かいない?」  彩先生の問いかけに、俺の左隣の席に座る少女が静かに手を上げた。 「やってみたいです」 「えっと……織原さんね。じゃあ風紀委員は新山君と織原さんの二人で決定! はい拍手っ!」  パチパチと手を叩く音が教室内に響く中で、隣の少女は静かに腰をおろした。
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