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―雅弘Side
「ま…雅弘ー?」
珍しい。
あの康人の声が小さいなんて。
でも今いつものテンション
だったら怒るけどね。
「躾のなってない犬。」
「え?」
「廊下の真ん中で告白なんて。
前川さんは気付いてないけど
周りは皆気付いたね。」
見たくもない告白場面。
「恥とか、あの犬の頭には
ないのかな。
同族としてはどうなの?」
「ど…同族?!
いや、まぁ必死とゆーか。」
「必死、ね。」
馬鹿らしい。
いくら燃え上がってても
コントロールも出来ないの。
あぁ、でも。
「まっ…雅弘!
資料が潰れてるって!」
少しコントロール出来てない。
周りで黄色い悲鳴とやらを
あげてる馬鹿女にも苛々する。
「ふふ、首をしめて黙らしたい。」
「それ、犯罪だからーっ!」
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