02

21/22

5705人が本棚に入れています
本棚に追加
/130ページ
「千絵!ごめ…ん。」 タイミングよく梨乃が現れて。 た…助かった。 「…お邪魔だった?」 「いや、そんなことないよ。 大丈夫、前川さん?」 「あ…大丈夫。」 気まずい雰囲気が流れて。 「千絵…帰ろっか?」 「う…うん。」 「ばいばい、水城くん。」 梨乃が手を振ると苦笑しながら 副会長もバイバイと言う。 「また明日、前川さん。」 「うん。」 副会長に背中をむける。 「千絵、名前…呼んでみたら?」 梨乃にそう言われて。 足を止める。 少し首を傾げる綺麗な男。 「また明日…、水城君!」 隣で梨乃がクスクス笑う。 「照れてるー。」 「…別に照れてないもん。」 満足。 あの仮面を被った男の驚いた 顔が見れたから。 .
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5705人が本棚に入れています
本棚に追加