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本当にとんでもない学校に来てしまった。
何で私はこの学校に………
そう考えた時、
「……お父さんとお母さん…?」
そう言えば、東京に引っ越してきて、どこの高校を受験しようと話した時に、
二人は迷った様子もなく、このアンナ女学園を勧めた。
「…私がもっと調べときゃよかった…。あの二人を信用した私が馬鹿だった…。」
私は、とにかく話を聞こうとお母さんに電話した。
プルルルルルルル
『…夏名?』
「おかーさん!!」
『…な、何よそんな大きな声出しちゃって、やーねぇ!』
「やーねじゃないでしょ!?一体何なのこの学校!」
『あはははっ。何なのって…普通の学校でしょお?』
「どこが普通なのよ!良いお嫁さんになるための教育って…ふざけてるよ!」
『…あらーっ!素敵じゃないの~!』
「……お母さん?」
『な、何?』
「何か隠してるの?」
『隠してるわけないでしょ!ほら、だからね、夏名には素敵な女性になって欲しくて…お母さんたちの願いだから!でも、夏名に言っても嫌って言われそうだったから…』
「当たり前でしょ!?私、これからどうすればいいのよ!」
『頑張って良いお嫁さんになるための勉強すればいいのよ!じゃ、頑張ってね!応援してるから!』
「ちょっ…お母さん!?」
お母さんはそう言うと、強引に電話を切った。
「まったく…本当にどうすればいいの…。」
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