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あれから何分経ったのかな。
時間が過ぎるのが、恐ろしいほど遅く感じた。
もう教室には誰一人残っていない。
私たった一人、自分の席に座っている。
「………なんだか馬鹿馬鹿しくなってきた…。もう帰ろ。」
私はようやく席を立った。
教室を出て、階段を降りようとした時だった。
急に後ろから誰かがぶつかってきた。
「わあっ!ちょっ…、大丈夫ですか……」
振り向いて見てみると
涙を流した優さんの姿が、私の目に入ってきた。
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