霧生古書堂

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「年齢不問ってマジでしょぉーねぇ!」 開口1番そう声を張り上げた主は、逆光でよく見えないにしても…子供だ。 まず声が甲高い。せいぜい中学生くらいか。 「おやおや。今回は人がよく集まる。」 店主は呑気に扇子で顔を扇いでいた。 そういえばこの店、クーラーおろか扇風機も見当たらない為蒸し暑い。 「年齢不問は本当ですよ。まぁ、むしろ若いほうが歓迎というか。」 「マジで?!やった!」 「待てコラ、いろいろと待ちやがれ。」 店の中へずかずかと入り込みガッツポーズの少年と、店主の間に立ちながら、彼は両方の顔を交互に見て待ったをかける。 その彼を、両サイドから二人がじっと見つめた。 「………どうかしました?」 「てぇか誰。アンタ何。」 それぞれにそれぞれの反応。 というか、この少年。室内で改めて見てもやはり中学生位の年齢…より下にも見える。 幼い顔立ちに、低い身長。目が大きなわりとかわいらしい顔付きではあるが……… 言葉使いはどうも最悪らしい。 「どうかしたかじゃなくて、いいのか?!こんな年齢の奴働かせて………て、それ以前に仕事内容わからないのに勝手に話しを進めるな!」 「あぁ、そういえばそうですねぇ。」 「そういえばって!すごい基本的な部分だぞ!」 「歳食うとウルサクて嫌ね。」 「こんのクソ餓鬼!!!なんなんだテメェ!」 初対面ながら失礼な話しだが、どうにも突っ込まずにはいられずに、彼は半ば怒鳴っていた。 その声に、少年は耳に指を突っ込んでしかめ面をしている。
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