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――…
「楽しかったー!」
「そうだな」
あの後何度か合わせて今日の練習はお開きとなった。
「じゃあな龍仁。お疲れ」
「また明日ねー!」
「…ばい、ばい」
「ああ、お疲れ」
3人は学校の寮で生活しているらしく、俺は一人車を降りた。
「橘さん、ありがとうございました」
「別に、構わない」
家の前まで車で送ってくれた橘さんに礼を言い、窓越しに手を振る3人に手を振り返し、車を見送った。
「ただいまー」
俺が家の中に入ってすぐ、てちてちという足音が2つ聞こえてきた。
「りゅーにー!」
「にー!」
足音の持ち主である朱夏と瞬が靴を脱ぎ終えた俺の脚にしがみついてきた。
「こーら、歩きにくいだろー」
俺は両足に引っ付いている2人の頭を一撫でし、そのまま歩き出した。
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