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「…ルイ」
「ん?」
ルイは俺がいきなり呼び掛けたことに少し驚いた顔をしたが、それも一瞬のことで直ぐに俺の話を聞く体制になった。
「どーした?」
「いや、ルイってさ…歌手としても活動してんだよな?」
「え?あぁ、そうだけど……って、まさか」
最初は、俺が何を言いたいのか分からない。という表情をしていたルイだが、直ぐに俺の考えに気付いたかのように、ため息を吐いた。
「ルイ、何か歌って」
「はぁ、やっぱり…。
…分かった。じゃあ、ちゃんと聞いとけよ?」
「悪いな」
俺達のやり取りを見ていた他の審査員の人達は、何が何だか全く分かっていない様子。
「♪―…」
そんな中、ルイが歌い出した。
へぇ…
さすが歌手として活動してるだけあって、上手いな。
曲は少しバラードっぽい曲調で、ルイのバスとテノールの中間位の声に良く合っている。
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