七夜&白レンvs遠野&黒レン

3/22
前へ
/38ページ
次へ
やっとの事で七夜は屋敷の前へと辿り着き、インターホンを押す。 今回は正面から入る様だ。 押してから暫くし、インターホン越しに女性の声が聞こえる。 「どちら様でしょうか♪」 気分が良いまま話しているのか…はたまたコレが素なのか…。 兎に角、脳天気な声だった。 「遠野志貴に用事が在って来たんだ。 ―――兎に角、会わせてくれ。」 「志貴さんにですか?? ――分かりました。どうぞ、お入り下さい。」 七夜は門を開け、玄関の前に立つ。 ドアノブに手を掛けて引くが、開く気配は全く無い。 「――ハッ。了承して置きながら、客を閉め出すとは。 随分な接客態度だな、秋葉???」 七夜は後ろを振り向く。 「―――兄さんに何の用ですか、志貴。」 其処には、髪を紅に染めた秋葉が立っていた。 彼女は相当警戒している様で、一向に静まる気配は無い。 「何の事も無い。 徒のお遊びに誘いに来た迄さ。」 ――と、七夜が答える。 目的が雪合戦だ、確かに"お遊び"に違い無い。 しかし、秋葉は"殺し合い"の意味で受け取っていた。 「なら、私を倒して行きなさいッ!!!!」 言い終わらない内に、秋葉が飛びかかる。 「……どうやら酷く勘違いしている様だな…。」 はぁ、と小さく溜め息を吐きながら、秋葉の猛攻を避け続ける。 「仕方が無い…少し、大人しくしていて貰おうか。」 七夜から少しばかりの殺気が滲み出る。 一方、白レンは…… 「七夜……遅過ぎよ!!!!!」 ――等と言いつつも、雪達磨の製作に精を出していた。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加