七夜&白レンvs遠野&黒レン

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「―――行くぞ、鈍間。」 そう言って、第一歩を踏み出す。 ――そう認識した次の瞬間、七夜の姿はもう既に無かった。 「!!! ……後ろッ?!」 「遅い!!!」 秋葉が振り向き様に咄嗟に腕を盾にした頃には、七夜は六兎のモーションに入っていた。 ―――普通、常人が最速を得るには数歩を必要とするが、七夜一族の走術は一歩目で最速に持ち込む事が出来る。 静止していたモノが突然高速で動き始めるのだ、これ以上の奇襲は他に無いだろう。 「ぐ…っ…!!」 腕の一点に、それも一瞬の内に六発の蹴りを叩き込まれ、秋葉の身体が吹き飛ぶ。 「漸く静かに成ったか…。 やれやれ、こんな妹を持って大変だよな…アイツも。」 腕が痺れ、突っ伏したまま立ち上がる事の出来ない秋葉に近付きながら呟く。 「秋葉、人の話を良く聞いてから行動した方が良い。兄からの忠告、さ。」 次にそう続け、更に真実を話す。 「俺が此処に来たのは、志貴ともう一匹を雪合戦に誘う為だ。 だから、"お遊び"と言っただろう???」 そう告げられた秋葉の表情は、険しい物からキョトンとした物へと変わった。
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