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「ふう……流石は七夜、かな。」
志貴は額に冷や汗を浮かべて言い、それからレンへ視線を移す。
「ありがとうな、レン。
君のお陰で助かったよ。」
笑いながら、レンの頭を優しく撫でる。
「……………//」
撫でられる事が心地良いのか、頬を少し紅潮させながら撫で受けるレン。
(はあ~…俺の相棒が向こうだったらどんなに楽だろうか…。)
その様子を遠くの木陰から見ていた七夜が、もし白レンではなくレンだったら…、と想像し始める。
「ちょっと七夜、何よ今の溜め息は!!!」
そんな七夜の儚い妄想(?)を打ち消す、ヒステリックな声。
―――どうやら、思いっ切り溜め息を吐いていた様だ。
「ああ、何でも無い。
気にするな、それと、見つかるから黙ってくれ。」
一気に言い切り、志貴達を見据える七夜。
結構真剣にゲーム参加している様だ。
そんな真剣な表情の七夜に見とれて、白レンが黙ってしまう。
(な、何よ……たかがお遊びじゃない!!//
私よりお遊びが大事なの?!…
この…………ッッ!!!!)
「バカ七夜~~~ッッ!!!!!!」
勝手に妄想し、勝手に逆上した白レンが七夜を掴み、志貴達に向かって投げる。
「うぉあっ???!!」
凄まじい力で投げられた七夜は、志貴達の目の前で華麗に着地する。
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