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「掛かったなッ!!!!」
志貴の一瞬の隙を逃さず、七夜が走り込む。
――――ほんの一瞬だった。
「一瞬の隙が命取り、だな。」
そう言ったのは…志貴。
そして、七夜の制服には雪の当たった形跡。
「何――?!!」
油断していたのは、七夜の方だった。
志貴は隙を見せた演技をし、完全に安心して襲い掛かった七夜に不意打ちを掛けた。
「コレでお互いに後が無いな、七夜。」
笑いながら、志貴が言った。
「は…はははははッッ!!!
良いぜ、志貴…燃えて来たよ。矢張りオマエはこうでなきゃな!!!!」
突然笑い出し、志貴を見据える、七夜。
当てられた事で闘争本能に火が点いた様だ。
「さて…向こうはどうなってるかな???」
七夜が呟く。
「……知らなかったのか……。」
そんな七夜を見て、ガックリとうなだれる志貴だった。
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