白雪姫の母

6/22
前へ
/22ページ
次へ
  「鏡よ鏡。世界で一番美しいのは誰だろう?」 その答えに、お妃様は膝をついて泣き崩れました。 鏡に映るのは、森に佇む小さく可愛らしい小屋です。 その窓に、城から追い出した姿のままの、美しい白雪姫がいるではありませんか。   さらに、正直者の鏡は、白雪姫を守る勇敢な七人の男を映し出しました。 革の鎧に、錆びた剣。 小屋の傍らに折り重なって倒れているのは、お妃様が白雪姫の下へと向かわせた兵士たちの、変わり果てた姿が見えました。 私は、お妃様に命じられるがまま、七人の男のもとへと向かいました。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加