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こんな時に親がいないのか・・・・
翼は困惑したままの頭を抱えた。
これからどんな地獄が待っているかもわからない、もしかしたら計画が中止なんてこともあるかもしれない。
でも、そんなわずかの可能性にかけられるほど甘いことじゃない。
銃を使う気はないが、銃を持っている分まだ有利。
何があっても未來だけは守らないと。
翼は携帯を手に取り電話をかけた。もちろん相手は未來。
「もしもーしお兄ちゃん!?どうしたの?」
未來の電話からは雑音がたくさん聞こえる。
「もしもし、今どこにいる?」
「駅前のゲーセンだけど」
未來の声もいつもに比べて大きい、ゲーセンにいるせいだろう。
「今すぐ帰ってこい」
「えっ何!?」
「今すぐ帰ってこい!!」
「なんで怒ってるの?
もしかして電気かテレビ点けっぱなしだった!?
ごめん、家に帰ったら謝るからさ」
ニュースによれば計画が発表されたのは17時頃、まだ未來達は計画のことを知らないんだろう。
「そんなことじゃない!!
いいから早く帰ってこい!!いいな絶対だぞ!?」
翼はそのままの勢いで電話を切った。
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