出会いを求めて

2/2
前へ
/59ページ
次へ
  オレが大学生の時の話。     オレと仲間達の通ってた大学は田舎町の山と田んぼに囲まれたところにありました。       それはそれはとてものどかなもので…   都会なら不良がチーマーと呼ばれたこの時代、今だにヤンキーが存在して『短ラン』『ドカン(究極太い学生ズボン)』を着用。   そして「頭に革靴乗せてるんですか?」もしくは「頭に宇宙戦艦ヤ○ト停泊してますよ?」ばりの『リーゼント』で、もはや『ツッパリハイスクールロケンローッ🎵』状態。       ん~デンジャラス…。        夏は超巨大スズメバチや巨大トンボのオニヤンマ、巨大蛾が授業中に強襲しにきたり…   冬は猛吹雪で車がスリップして田んぼに突っ込んでたりと、都会では考えられないファンタスティックな状況が田舎では展開されてました。         そんな街はずれのド田舎の中にポツンとある大学ですから楽しい事なんて何一つもありません。     更にその大学に進学した女性は全員合わせても、たったの『三名』…。   浮いた話、いやいや、出会いの場すらありませんでした。   普通の大学ならサークル活動を通して異性と仲良くなったりするものですが…   オレの通う大学は『男だらけ』なのでサークル活動をしても『寂しい男の集まり』にしかならないためか、大学には『サークル』そのものがありませんでした。         女性がいない、出会いがない。   あるのは若い男の『やんちゃな下心』。   「いつでも夢精できちゃうよ❗」   そんな感じだったので、仲間との会話は専ら『やりてぇ』の連呼。   まさに『エロスに目覚めた男子中学生』のようだ。         そんな中、友人の常田からこんな誘いをもらった。     常田「合コンやろうぜ❗合コン‼」     合コン…。合コンってなんですか?       つづく
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

953人が本棚に入れています
本棚に追加