アゴでサイン

3/3
前へ
/59ページ
次へ
  そんなわけで仕方なく、ゴンザレスに声をかけた。           ろー「大丈夫?気分悪くしちゃったかな?」           いやいや、何言ってるんだい自分。           オレの方が気分悪いだろって話だ。           ゴン「ううん。大丈夫。ちょっと昔を思い出して…」            ぬぅぅぅっ‼     不細工なくせにノスタルジックな一面をみせやがるあたり、イラッとくるぜ‼             ろー「昔?なんかあったの?」           ゴン「昔、セキセイインコの飼ってたの。二匹」           あ~それ『二羽』だからね。           ろー「そぅ。」           ゴン「ピピちゃんとスティーブンって言うの。」           鳥の名前にピピちゃんはわかるけど、『スティーブン』はないっしょ‼           オレは認めない❗         『スティーブン』は絶対認めない‼           ろー「どこか遠くに逃がしちゃったとか?」           ゴン「ううん。違うの。餌あげないでいたら『餓死しちゃった』の。」           餓死しちゃったってか、『餓死させた』っだろ?        『しちゃった』とかって無残な殺し方して間接的な言い回しはないだろー。          ゴン「だからぁ…だからぁ…かわいそぅでぇ…うおーっ‼うおーっ‼」           Σ( ̄□ ̄;)しまったー❗     涙をあおってしまったー‼        ていうか、『うおーっ‼』って普通泣かないよー。         …めっちゃ気不味い雰囲気。           周りを見ると           あーあ、てめぇ、しっかりやれよー       とか       おまえ、責任とれよなぁー的目線を野郎共から感じ取った。           確実にゴチは無しの方向に傾いてる…。           こちらが『泣きたい』よ‼           まあ、なんだしかし、あれだ。           ピピちゃん、スティーブン、水木、そして、安西先生に喰われた唐揚げの鶏たちよ、みーんな、みーんな、まとめて     成仏しなっ‼       ぽく、ぽく、ぽく、ぽく、ぽく、ぽく、ち―――ん。           つづく。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

953人が本棚に入れています
本棚に追加