第4話 魔王、現る

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「そう言う事。グランゾンが来るにしても、連邦軍が来るにしても、私達にはある程度の対応策をたてる余裕があるのよ。ってな訳だから頼んだわよ、サクラ」 「えっと……そう言われても、私自身よく分からない訳で…………」 「こう言う時は嘘でもはいって言う物よ」 「は、はいっ!任せてください!」 「よし、それじゃあサクラの力を信じて、オーグル基地まで一気に行くわよ!」 「了解です」 「はいっ!あ、そう言えば確か……」  急にサクラが何かを思い出した様に頭をひねった。 「ん?どうした、サクラ?」 「ユイ、あれ何て言ったっけ。連邦がよく使ってるロボット、空を飛ぶ青っぽいのと地面を走る黒っぽいの」 「空を飛ぶ青っぽいのと地面を走る黒っぽいの?……ああ、リオンの事か。それがどうかしたのか?」 「うん。それがね、百くらいいるかな?さっきからこっちに向かって来てる気がしてね。ついつい言い忘れちゃったけど、大丈夫かな?」  その問いにユイもアイリスも答えない。二人は真っ青になって絶句していた。  サクラの力は、確かに本物だ。しかし、サクラの本質に問題が有りそうなので、少しあてにならなくなった。  伊豆基地に帰還したキョウスケとエクセレンは自分達のPTを整備士に任せ、キョウスケはメディカルルームでテスラ研に連絡を、エクセレンは資料館へ調べ物をしに行っていた。  今キョウスケはテスラ研の主任と話している。 『グランゾンが出た!?そいつは本当か、キョウスケ!?』 「はい。時空の間で死んだものと思っていましたが、向こうもそれなりの悪運があったようです」 『それで例の少年、ユイ・ヤシロを助けたと言うのか?』 「結果的にはそうですが、シュウ・シラカワ自身はクラツキ博士の御令嬢を助けたつもりらしいので、ユイ・ヤシロを助けた訳では無い様です」 『クラツキ博士か。聞いた事のあるような無いような名前だな』
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