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「そう言う事。グランゾンが来るにしても、連邦軍が来るにしても、私達にはある程度の対応策をたてる余裕があるのよ。ってな訳だから頼んだわよ、サクラ」
「えっと……そう言われても、私自身よく分からない訳で…………」
「こう言う時は嘘でもはいって言う物よ」
「は、はいっ!任せてください!」
「よし、それじゃあサクラの力を信じて、オーグル基地まで一気に行くわよ!」
「了解です」
「はいっ!あ、そう言えば確か……」
急にサクラが何かを思い出した様に頭をひねった。
「ん?どうした、サクラ?」
「ユイ、あれ何て言ったっけ。連邦がよく使ってるロボット、空を飛ぶ青っぽいのと地面を走る黒っぽいの」
「空を飛ぶ青っぽいのと地面を走る黒っぽいの?……ああ、リオンの事か。それがどうかしたのか?」
「うん。それがね、百くらいいるかな?さっきからこっちに向かって来てる気がしてね。ついつい言い忘れちゃったけど、大丈夫かな?」
その問いにユイもアイリスも答えない。二人は真っ青になって絶句していた。
サクラの力は、確かに本物だ。しかし、サクラの本質に問題が有りそうなので、少しあてにならなくなった。
伊豆基地に帰還したキョウスケとエクセレンは自分達のPTを整備士に任せ、キョウスケはメディカルルームでテスラ研に連絡を、エクセレンは資料館へ調べ物をしに行っていた。
今キョウスケはテスラ研の主任と話している。
『グランゾンが出た!?そいつは本当か、キョウスケ!?』
「はい。時空の間で死んだものと思っていましたが、向こうもそれなりの悪運があったようです」
『それで例の少年、ユイ・ヤシロを助けたと言うのか?』
「結果的にはそうですが、シュウ・シラカワ自身はクラツキ博士の御令嬢を助けたつもりらしいので、ユイ・ヤシロを助けた訳では無い様です」
『クラツキ博士か。聞いた事のあるような無いような名前だな』
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