ロク

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  「どうしたの?……まさか…?」 少女は大声をあげ、泣き崩れた。 「魔法使いさん?冗談じゃない! せっかく信じたのに… 裏切るなんてひどいよ…」 「誰が裏切ったって?」 ―ズドンッ 光の極太レーザーによってドアが吹き飛ばされる。 煙がはれ、八卦炉を構え泣き顔のた魔法使いが現れた。 「ドアが開かなくてな、強引にこじ開けさせてもらったぜ!」 魔法使いは少女へ手を差し出す。 「さあ、お前に魔法をかけてやる。 お前に‘自由’という名の魔法をな! もうお前を閉じ込めるものは無くなった。 一緒に行こう! 私が外の世界を教えてやるぜ!」 魔法使いは強引に少女を箒へ乗せ、星空の下を飛ぶ。 「どうだ? これが外の世界だぜ!」 「すごい…すごいよ!」 「だろ?」 「うん!」 満天の星空の中 少女は魔法にかかったようにすっかり笑顔になっていた。  
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