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紺碧の空は晴れ渡り、見やる大海は凪の浜を洗っている。
漂う潮の薫りに亡き母を偲ぶ。
思い出の母と浜を歩きながら、ふと人生を顧みる。
自分の人生は何だったのか。
倦怠と懶惰に塗れ刻々と時は過ぎ去っていった。
縹緲たる未来に光は無く、過ぎし日々は形骸化するばかり。
何も成すことなく、何を残すでもない。
刹那の感情に浸り生きてきた。
次の瞬間には寂寞の風に吹かれ、空っぽの私はそこに居ない。
未来も過去も空白に染まる人生。
沸き立つ感情など一切無い。
潮を孕む風が出てきた。
私は潮風に吹かれ砂に還った。
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